三堀家義さんが語る土門拳②
- 2019/1/30
- 美術館・アート
三堀家義さんが語る土門拳②
土門拳は室生寺へ撮影に行く際にも、きっちり事前調査をしていったわけですが、実際に撮影する時には・・・
全身全霊の力を込めて仏像を睨み、執拗に迫って、自分の一番気に入った角度にカメラを据え、そこから何時間もかけて自分が納得するまでピントグラスを睨んで、最適のカメラ位置を探したそうです。
ライトもその仏像の材質を、木彫ならば木の木目がはっきり出るように、金仏ならばその金属の質感が出るようにと、仏像そのものを「見たままに、在るがままに」写すのです。そして自分でも気合をいれて、「エイヤッ!」そシャッターを切るのだそうです。
現在、主要展示室で展示している「室生寺」も、そうして土門拳が魂を込めて撮影したのかと思うと、ますます、ぐっと惹きこまれます。