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夫です。
- 2019/1/25
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夫です。
先日、仙台放送の取材を受けました。
経緯としては、娘が校長先生に助けていただいた話を、カメラの前で話してほしい…と仙台放送のデスクの方から依頼されたからです。
「校長先生に我が子を救っていただいた、という保護者の方は大変多い。客観的な視点で今回の事件を考えるには、そういったエピソードも世論に発信したい。しかし、取材を依頼してもなかなか受けてくださる方がいないので…」とおっしゃっていました。
私は実際にあった話をするだけでしたら、構いませんと了承しました。
顔出しについても、別に嘘を話すわけでもないし、構いませんと了承しました。
今回、学校側の対応が不十分だったと言われているが、どう思うか。という問いには、
今回の件で十分だったかどうかは分からない。ただ、自分の子供のときは十分な対応をして下さった。
と答えました。
その後、河北新報のニュースや、自死遺族会の代表の方とのやり取り、同じ保護者の方の話を聞いていると、
心中という最悪の道を選ばざるを得ないほどに追い込まれてしまったんだと、悲しみが溢れてきます。
私もここですべてを書くことはできません。全てを知ったわけでもありませんが、学校側がここまで対応に苦慮するほどの事情があるのだと推測できます。
今回の対応が十分だったかどうかは、やはり、最悪の結果になってしまったのだから、不十分だったと言わざるをえないのかもしれません。学校だけに責任があるのかと言えば、まだ事の詳細が明らかになっていない段階では、そうとも言い切れない。
ただ、学校だけで解決しようとすべきでは無かったのではとも思います。
亡くなってしまった子がいじめを受けていたことは、私も、他の保護者も知らなかった。プライバシーの問題等色々難しいと思いますが、もし知っていたら、共有できていたら、亡くなってしまった子のお母様に誰か声をかけてあげられたかもしれない。
その子が校長室から教室に来たら、優しくしてあげるんだよと自分のこどもに言えたかもしれない。
私も、不登校の子のための塾を知っているし、他の保護者の方も、色々なサポートの方法を知っていて、教えてあげられたかもしれない。
そう思えてなりません。
これから先は私個人ではどうすることもできず、第三者委員会の設置、学校や教育委員会の調査結果、説明会の開催を待つしかありません。
このまま時間の経過とともに忘れられていくことは絶対に許されず、
最悪の結果になってしまった原因、責任を明らかにし、どうすれば防げたか、助けることができたのかを、地域、社会全体で考えていかねばなりません。
そして、最後に。
ネットの中でご遺族の中傷をされる方、加害児童と言われている子と家族を特定しようとする方、担任の先生を特定しようとする方、心ない誹謗中傷、デマ、ガセネタをひねくれた正義感で面白半分に投稿する方へ。
私たち寺岡小学校の児童、保護者、先生、関係者は、全員、悲しみの底にいます。
皆が責任を感じているし、後悔しているし、受け止めきれずにいます。
亡くなってしまったお子さんを救えなかった自責の念は、これから一生背負っていかねばと思っています。
できるなら、時が戻ってほしい。しかし無情にも、明日はきてしまう。お腹もすいてしまうし、夜になれば眠くなってしまう。このまま明日が来なければいいのにと思ってしまいます。
しかし私たちには、こどもたちを守る義務がある。毎日学校へ通うこどもたちの笑顔を、これ以上曇らせてはならないと、必死に前を向いているのです。
自死遺族連絡会の代表の方が、今回のことをしっかり調査し、2度と起きないよう役立ててほしいということが、最も悲しく苦しい思いをされているご遺族の希望なのだと教えてくれました。
私たちは亡くなってしまったお子さんの分も、生きていかねばならない。
どうか、学校や教育委員会の調査が進み、発表があるまで、そっとしておいてほしい。
登下校時のこどもたちを捕まえて、取材活動などしないでほしい。
ご遺族のご自宅の周りを興味本意で見に来るなど、正気の沙汰とは思えない。
私は校長先生を擁護するつもりもないし、責任を押し付けるつもりもありませんが、
あの校長先生のことですから、きっと、自らの保身のことなど一切考えておられないはず。
真実を明らかにしてくれると信じて、待ちたいと思います。